薄く、青白く、柔らかい。
それが何処だか知ってる?
そう、瞼。
瞼の皮膚。
押すと眼球の感触を直に感じることができる。
でも、やっぱりだめ。
眼球は舌で味わうの。
三白眼の目頭から薄くて、青白くて、柔らかい瞼をこじ開ける。
舌の先が侵入すればなんのことはない。
まずは上側をなぞる。
恐怖の涙が長い睫毛を濡らしているから、少しだけ塩気が増している。
自らの上を通って行くような舌先が視界に入るから震えているのね。
身体全体を侵食されていく感覚でしょう?
でも、これからが大切なの。
目尻を越えて、下側を行く。
今度はなぞるのではなくて、抉るように差し入れる。
眼球は飛び出したりなんかしない。
ただ物凄い圧迫感があって、状況を想像しては吐き気がする筈。
瞼を私の手で固定してしまっているから少しだけ乾いてしまうの。
送ってあげるわ、私の唾液を。
潤いが満ちる。
汚いなんて言わないで。
潰されるよりまだマシでしょう?
あら、これは涙かしら。
それとも私の唾液?
あぁ、どちらもね、きっと。
感じる、熱を。
感じてる?
もう一度ぐるっと一周。
動かないで、お願いだから。
でもお願いだから、泣いて。
涙を舐めたいのよ。
彼方が流す唯一綺麗な体液を身体に取り込みたいの。
泣いてよ。
じゃないと鬱血する太腿の間のものが更に酷くなる。
泣いてよ、痛いからじゃなく、懇願して泣いてよ。
やめてくださいって、言いながら、彼方の一番汚い体液を身体に取り込まされた私の為に、泣いてよ。
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