柔らかい髪、冷たい瞳。
髪に指を通してそのまま抱きしめる。
君の匂いを感じる。
君の腕と僕の腕、僕の脚との君の脚、君の指と僕の指。
君が上で僕が下、次は僕が上で君が下。
君は僕を内に感じ、僕は君を外に感じる。
繋がった僕らは繋がり続け、その部分から溶けていく。
君が僕に流れ、僕が君に流れる。
脳が麻痺する、思考が停止する。
しゅわしゅわという音がして脳みそまでが溶けていく。
柔らかい髪、冷たい瞳。
僕のもの、僕自身、僕の一部。
目が覚めると僕は一人でベッドに横たわり天井を見ていた。
ゆっくりと目を閉じる。
ゆっくりと息を止める。
君は死んでいて僕は生きている。
僕が死んでいて君が生きている。
君はここにいない。
僕はここにいる。
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