タトゥーと煙草とアイライン
2011/12/21
強引に
強引に押し付けた薄い皮膚はエナメル質の白く並んだもので傷つけられて、そこは裂けて、赤く不味いものが流れ出た。
じくじくとそこが痛む。
加害者は今さっき部屋を出ていった。
普通ならその腕を取るなり、後を追うなり、背中を見詰めるなりなんでも出来た筈だ。
けれど僕は口に広がった鉄の味をじっくり確かめることしか出来なかった。
羞恥と嫌悪と後悔を隠すにはそれが一番似合う方法だった。
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