2016/12/18

年末の日記

繁華街で女装している人間とすれ違った。その瞬間、その瞬間、胸が高鳴った。ドキドキした。それは決してしてはいけないことをしている人を見た後ろめたさではない。頭の中でナンバーガールが流れるようなそれ。押し倒して綺麗に着飾ったそれをぐちゃぐちゃにして、願望とは別に動く肉欲を引きずり出してやりたい。お前のなりたい女がこれだと分からせたい。そう思ったのだ。

男性は面倒臭い。自尊感情が保たれないと、つまり自信がないと人を好きになることすらできない。その一方で、金なり家なり学なり名誉なりがあるとすぐに調子に乗る。そうやって生きてきた。そういう後ろ盾がないと死んでしまう生き物。

自分が何者なのか。男なのか女なのか。分からないし決めたくもないのに、決めた先にだけある未来。停滞していると何からも置いていかれる。「未来なんて要らないじゃないか」と私が言う。「今ある幸せを掴んでいれば」と私が言う。進歩も進化も成長も、禍々しい吐き気の中にある。悪臭を乗り越えて輝かしい未来を手に入れよう!それこそが人間だ。

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